ワイン好きの憧れ、「ソムリエ」の懐事情はどうなっている?
コンクール優勝者に聞いてみた
専門的な知識や高いテイスティングの能力などを駆使し、消費者のワイン選びの強い味方として活躍するソムリエ。ソムリエ資格の認定試験を実施している日本ソムリエ協会によれば、有資格者の数は3万人を超えます。ソムリエスーツに身をまとい、ワインをテイスティングしながらコメントを口にし、ガラス容器のデキャンタにボトルのワインを移し替え……。“勉強家”が多いとされる日本のワイン愛好者にとって、ソムリエは“なりたい職業”の1つかもしれません。彼らの懐具合はいったいどうなっているのでしょうか。
カリブからの“新風”は日本の「化粧品市場」を変える?
バナナの油を製品化
「化粧品大国」として知られているフランスに今、新風が吹いています。風の発生地は、カリブ海に浮かぶ面積1,100平方メートルあまりの美しい島、マルティニーク。フランスの「海外県」で、約37万人が暮らしています。欧州の一部の国々は、過去の植民地政策の影響などで、今もなお海外に領土を有しており、マルティニークもその1つ。カリブから吹いた風は、フランスと日本の化粧品市場にどんな変化をもたらしているのでしょうか。
日産とますます疎遠に?ルノー“縁組”破談の舞台裏
FCAはなぜ統合話を取り下げたのか
世界最大の自動車メーカー連合誕生のシナリオが、浮上してからわずか1週間あまりで消え去ってしまいました。欧米大手自動車メーカーのフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は6月6日、フランスのルノーに提案していた統合を撤回したと発表しました。統合が実現すれば、ルノーと連合を組む日産自動車・三菱自動車を加えた年間の販売台数は1,500万台あまりに到達。現在1位のドイツのフォルクスワーゲンを大きく上回る計算でした。ルノーとFCAの統合話は、なぜ短期間で露と消えたのか。フランス国内で報じられている内容も踏まえて、その舞台裏を探ってみます。
日本メディアがほとんど報じない「欧州議会選」の重大異変
トランプ来日の裏で起きた一大事
前週末から今週頭にかけて、日本のメディアはドナルド・トランプ大統領の来日一色。大統領の大相撲観戦や六本木での“おもてなし”について、事こまかに報じました。しかし、後に振り返ると日米の“親密外交”よりも世界経済にとって大きな影響を与えるかもしれない変化が、時を同じくして欧州で起きていました。4億人余りの有権者がEU(欧州連合)の先行きに民意を示す、欧州議会選です。投票は5月23日から26日にかけて行われました。この原稿の執筆段階ではまだ、最終的な投票結果が明らかになっていませんが、各種報道などによると、「国民連合」をはじめとするEUに懐疑的な勢力が加盟各国で議席を伸ばしたもようです。
ショック再び?「トルコリラ」はなぜ不安定なのか
FX投資家に人気の通貨だが…
米中貿易戦争に揺さぶられる世界の金融市場。日本の株式市場も荒れ模様で、日経平均株価は10連休明け後、5月10日まで4日間の続落です。その陰であまり目立たないかもしれませんが、外国為替市場で“ある通貨”が売り先行の展開となっています。日本の個人投資家の人気が高い「トルコリラ」です。
GWに訪れたい“ビジネスに役立つ”フランスの観光地
パリだけではもったいない
明日4月27日から、いよいよ大型10連休がスタートします。この期間を利用して、海外へ出掛ける方も少なくないでしょう。世界一の観光大国・フランスでは、2017年に同国を訪問した外国人観光客が約8,700万人を数えました。2018年はそれを上回る9,000万人近くが足を運んだとみられています。日本政府観光局(JNTO)によれば、2018年には約3,119万人と過去最高を記録。政府は東京五輪・パラリンピックが開催される2020年に4,000万人の目標を掲げていますが、それでもフランスの半分足らず。パリをはじめとするフランスの集客力の凄まじさがわかります。そこで今回は、連休明け以降のビジネストークに彩りを加えてくれそうな、フランスのお勧めの観光スポットをご紹介したいと思います。
株価の先行きは?“市場のカナリア”が示唆するシナリオ
市場関係者が注目する“ある指標”
足元は上値の重たい日本株相場。日経平均株価は3月から2万2,000円の壁に跳ね返されています。4月8日の取引開始直後の株価2万1,900円のいわゆる「寄り天」をピークに、方向感の定まらない状態です。相場全般が足踏みしている要因の1つは、世界景気の同時減速懸念の高まりです。米中貿易摩擦が重くのしかかります。英国の欧州連合(EU)離脱、いわゆる「ブレグジット」の行方が流動的なことも、世界経済の先行き不透明感を強めています。こうした状況下、国際通貨基金(IMF)が最新の世界経済見通し(WEO)を4月8日に発表しました。実はこの最新のWEOに、多くの市場関係者が注目しています。過去に世界の株式市場のトレンド転換を示唆していたことがあるからです。
株価の上値を抑える「混迷ブレグジット」の根本問題
個人投資家は要チェック
イギリスの欧州連合(EU)離脱、いわゆる「ブレグジット」をめぐる同国議会でのドタバタ劇が続いています。日本で暮らしていると、なぜここまで状況が混沌としているのか、理解しにくい部分があります。しかし一方で、ブレグジットの混迷は日本株市場の上値を抑える一因ともなっており、普段イギリスと縁のない生活を送っている人にとっても完全に他人事というわけではありません。いったいなぜ、こんなにドタバタが続いているのか。最新情勢の分析と併せて、混迷の背景を解説したいと思います。
中国株は反発したのに「中国関連銘柄」が値下がりする理由
東レ、コマツは株価ジリ安
世界中の金融市場関係者が中国経済の先行きに神経を尖らせています。日本の国会に相当する中国の全国人民代表大会(全人代)が3月5日から11日間の日程で開幕しました。李克強(リー・クォーチャン)首相は同日、政府活動報告を行い、2019年の経済成長率目標を「6~6.5%」と2年ぶりに下げました。2018年の目標は「6.5%前後」だったのに対し、実質成長率は6.6%。前年実績(6.8%)を下回って着地しました。中でも同年10~12月期は6.4%にとどまり、同7~9月期の6.5%から伸び率が縮小していました。2019年目標の引き下げは、こうした減速傾向を反映したものです。
“試される大地”北海道で感じた現地経済の不安と光明
大地震がまたも発生
「各都道府県の有効求人倍率がすべて1倍を超えている」――。アベノミクスなどの経済政策の効果が広く波及していると自己分析する現政権は、その成果をしきりに強調します。では、地方に住む人たちはいったいどう受け止めているのでしょうか。中でも筆者が注視しているのは、北海道の景気動向です。かつて北海道の放送局に勤務し、経済記者として働いていた経験があるからです。2月21日夜には最大震度6弱の地震が発生。その影響などが心配です。
FX市場の一大関心事、「ブレグジット泥沼化」の根本事情
ポンド円相場はどっちに向かう?
欧州連合(EU)からの離脱、いわゆる「ブレグジット」をめぐる英国の迷走が続いています。英国の下院議会は現地時間の1月29日、EUとの間で政府が合意した離脱案の修正を求める議員からの提案を、賛成多数で可決しました。さかのぼること2週間前、同月15日に下院で行われた採決では、EUの合意案が大差で否決されており、テリーザ・メイ首相は今回の修正案を支持。EUとの再交渉を実現させる考えを明らかにしました。これに対して、EUのドナルド・トゥスク大統領は「離脱協定に再交渉の余地はない。英国が望んでいないことはわかったが、望んでいることはまだわからない」などとツイート。「EUの立場は明確であり、揺るがない」などとして、再交渉を拒否する姿勢を示しています。ブレグジットが3月29日に迫る中、英国がEUとの「合意なき離脱」を回避できるかどうかは極めて流動的です。今年のFX(外国為替証拠金取引)市場で一大関心事となっているブレグジットが抱える根本的な問題と、その先行きを探ってみます。
効果は五輪以上?「ラグビーW杯」が日本株に与える影響度
トライすべきはどのセクター?
「世界中の青空を全部東京に持ってきてしまったようなすばらしい秋日和でございます」。1964年10月10日。NHKの北出清五郎アナウンサーの名調子で東京五輪開会式のテレビ中継が始まりました。会場となった国立競技場のスタンドは約7万5,000の大観衆で埋め尽くされました。あれから半世紀余りを経て、東京は2度目の五輪を迎えようとしています。日本の株式市場でも東京五輪関連銘柄の動向に注目が集まっています。建設、警備、スポーツ用品、フィットネスなど特需への期待が膨らむ業界は少なくありません。一方、2020年の五輪・パラリンピックに先駆けて開催されるものの、五輪に比べると株式市場で経済効果がまだ十分に織り込まれていないとみられるのが、ラグビーのワールドカップ(W杯)です。
日本株の「クリスマスショック」は“米国だけ”が元凶なのか
1000円超の急落に潜む不都合な真実
2018年末の日本株相場が大荒れの展開です。12月25日の東京株式市場では売り物が膨らみ、日経平均株価は前日比1,010円安と大幅な値下がりを記録。1年3ヵ月ぶりに2万円台を割り込みました。27日には急騰して再び2万円台を回復しましたが依然、波乱含みです。日本のメディアはクリスマス当日の株価急落について、「米国からの(ありがたくない)プレゼント」などと伝えました。確かに、米国株の急落劇が連鎖安につながった面は大きそうです。ただ、「米国が株安の元凶」などと決めつける見方には少々、違和感も覚えています。
緊急現地報告「混沌のフランスで今、何が起きているのか」
日本にとっても他人事ではない?
フランスでは12月8日、パリをはじめとする全国各地の都市で約12万5,000人が参加したデモが行われました。大規模な抗議行動はこれで4週連続です。デモは当初、燃料税の引き上げに異を唱えるのが目的で行われていました。しかし、今では「反政権」の色合いを濃くしています。参加した人の多くがデモの象徴とされる「黄色いベスト(ジレ・ジョーヌ)」を身にまとっており、パリでのジレ・ジョーヌと警官の衝突などがフランスのテレビで繰り返し放映されました。フランスのメディアは「ジレ・ジョーヌの危機」などと報道。8日にはパリで暴徒と化したデモ隊の一部が商店のショーウィンドウを割ったり、略奪を働いたりするなど、抗議行動が激化。政府に動員された治安維持隊が催涙ガスや放水で、デモ隊の投石などに応酬しました。デモの参加者すべてが過激な行動へ走ったわけではなく、テレビでは治安維持隊と話し込む人の姿なども映しだされていました。それでも、全国で計2,000人近くが取り調べを受け、1,300人余りが身柄を拘束されました。デモ隊と警官の双方に合わせて約130人のケガ人も出ています。経済のグローバル化が進む中、こうした事態は日本に
日産ゴーン氏逮捕劇、日仏の論調が噛み合わない根本事情
フランス側の本音はどこに?
「日本で引きずり降ろされた“大将軍”」――。フランスの高級紙「ル・モンド」の電子版は、日産自動車のカルロス・ゴーン元会長逮捕のニュースに、こう見出しを付けて報じました。東京地検特捜部は11月19日、ゴーン容疑者を金融商品取引法違反の容疑で逮捕。有価証券報告書に自らの報酬を少なめに記載していた疑いがかけられています。日産は同月22日の臨時取締役会でゴーン容疑者の会長職解任に踏み切りました。ゴーン元会長は1999年にフランスの大手自動車メーカー、ルノーから日産へやってきて、瀕死の状態からの立て直しに成功。V字回復を果たした手腕が評価され、「長年にわたってほとんど神のように見られていた」(ル・モンド電子版)とあって、国内外に大きな衝撃が走りました。今回の逮捕劇を、もう一方の当事者であるフランス側はどのようにとらえているのでしょうか。現地事情にくわしい関係者の話から、フランスの本音を探ります。
フツーの会社員も押さえたい“複雑怪奇”な欧州情勢の正体
主要国でくすぶる3つの火種
欧州情勢が混迷の度を深めています。最も大きな火種となっているのが、ブレグジット(英国のEU離脱)を控えている英国です。ただその情勢は、遠く離れた日本からは理解が難しい面もあります。一方で、グローバル化が進展している現在、欧州情勢の変化は日本経済にとっても無縁ではありません。つまり、直接は欧州関連のビジネスに関わっていないビジネスパーソンにとっても、決して他人事ではないわけです。足元の複雑怪奇な欧州情勢は、どんな経緯を経て生じているのか。現状をひも解いてみます。
バイオ関連株に熱視線、「1980年代の再現」は起こるか
ノーベル賞で再注目
株式市場に参戦している個人投資家の間で根強い人気を集めているのが、バイオ関連株です。新薬開発絡みの材料を手掛かりに急騰劇を演じたことなどもあって、短期の値幅取りを狙う資金などを呼び込みやすい面があります。制がん剤、エイズ、iPS細胞関連などと位置付けられた株が集中的に取り上げられたこともありました。筆者がかつて個人投資家向けの雑誌やWebサイトの編集に関わっていた時にも、バイオ関連やゲーム関連銘柄に対する読者の方々の関心の高さを幾度となく実感させられました。
またも「世界同時株安」、日本株が出直るのはいつ?
日経平均も915円安と急落
堅調な展開の続いていた日本株相場がショック安に見舞われました。10月11日の東京株式市場は前日の米国株の大幅な値下がりを受けて売り物が先行。日経平均株価は前日比915円安の2万2,590円と急落しました。取引時間中には下げ幅が1,000円を超す場面もありました。欧州・アジア各国の株価も軒並み値を下げ、米国発の世界同時株安の様相を呈しました。