Market Plus
明日の投資に何か1つ、プラスの価値を――。難しく捉えられがちな投資の話を自分の事として考えるためのマーケット記事です。
トランプ大統領と民主党、米株高に寄与するのはどっち?
民主党バイデン候補の政策を読む
8月に入っても米国株高が続き、12日にS&P 500指数はコロナショック前の2月の最高値水準にあと数ポイントまで上昇しました。今年も多くの他の先進国対比で米国株はアウトパフォームしていますが、米国の株高を支えているのは、コロナショック対応で繰り出された金融財政政策だと筆者は考えています。
コロナ禍で「SNSを最も賑わせた投資銘柄」ランキング
1位は普段日の目を見ないあの銘柄?
コロナ禍では、オンラインミーティングツールを提供するIT企業等が思わぬ恩恵を受けた反面、旅行業界や航空業界が大きな打撃を受けるなど、セクターによって明暗が別れる展開となりました。各国の金融緩和の甲斐もあって、日経平均株価はコロナ禍前とほぼ同水準の22,000円代まで戻しています。しかし、新型コロナウイルスの第二波が再び日本経済に悪影響をもたらす懸念もあり、油断できない状況が継続しているといえるでしょう。業績見通しを非開示とする企業も出現するほど不確実性の高い相場環境では、第三者の投資家目線も投資判断のひと要素として取り入れる余地があるでしょう。
ユニクロを買っていたら68倍に!コロナショックを乗り越え、盛り上がるIPO市場
再開後、15銘柄すべてで初値を上回る
新型コロナウイルスの影響で、一時は休止していた新規株式公開(IPO)が好調です。銘柄の動きを示すIPOインデックス(加重平均)が堅調に推移しています。これは対象銘柄の騰落率を時価総額で加重平均したもので、国内株式市場のIPO銘柄の上場後1年間の平均的な動きを表す指数です。QUICKが算出、公表しています。
国策に売りなし?政策チェックで見えてきた有望な投資先とは
骨太方針2020を読む
政府は7月17日に「経済財政運営と改革の基本方針2020~危機の克服、そして新しい未来へ~」(略称:骨太方針2020)を閣議決定しました。この骨太方針とは、小泉純一郎首相が2001年に開始したのをきっかけに民主党政権下を除いて、毎年6~7月に閣議決定を経て発表されているものです。経済財政の基本方針を官僚主導ではなく、首相官邸が政治主導で予算を作ることを目的に始まりました。今後の政府予算の配分にも関わることから、株式市場にとっても重要な指針となっています。ウィズコロナやニューノーマル、新たな日常へとパラダイムシフトというべき大きな変化にある中、政策から見た有望な投資テーマを探っていきます。
コロナで二極化する株価、個人投資家の心理を探るには?
信用評価損益率の見方
日経平均株価は2万2,500円前後でのもみ合いが続いています。新型コロナウイルスによるロックダウンが多くの国で解消されて以降、経済再開に対する期待感は高まっていますが、国によっては新規感染者が再び増加するなど、投資家の警戒感は引き続き強い状況です。また、日本では第一四半期の決算発表がピークを迎えていますが、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中でも業績を伸ばし続ける企業がある一方で、緊急事態宣言による休業要請や、外出の自粛要請により赤字転落する企業も数多くあるなど、明暗が分かれました。このような中で、株価指数である日経平均株価は、経済再開や量的緩和による上昇圧力と、厳しい企業業績による下落圧力が交錯しあい、2万2,500円前後でのボックス圏の動きが続いています。そんな動きの中でも、個人投資家は活発に売買を行っています。個人投資家は総体としてみてみると、値下がりすると買い/値上がりすると売り、の逆張り志向が強いですが、前述したように株価が二極化する中で値下がりする銘柄も多いほか、信用評価損益率も8月5日時点で-10.21%(買い方)と比較的良好なため、活発に売買が行われているのです。このよ
テスラの時価総額トヨタ超え、「グロース株」優位はいつまで続く?
機能しなくなったバリュー投資
銘柄の特性がどれだけのリターンを獲得しているかを測る「ファクターリターン分析」という手法があります。ファクターリターンの大きさを見れば、市場でいまどのような特性の銘柄が人気を集めているのかを知ることができます。直近でファクターリターンの高いものは、モメンタム(過去1年リターン)やROEなどです。反対にファクターリターンが低いのはバリュー系のファクター(PBRや配当利回り)です。これが示しているのは、成長株やクオリティ(高ROE)株の順張りが奏功しているということです。
時価総額はトヨタの2倍!コロナ禍で80%増益、注目の台湾ハイテク企業TSMCの強さとは
自転車のジャイアントも好調
新型コロナウィルスの感染拡大は、世界的に依然として終息する兆しが出ていません。その中で好調さが目立っているのがハイテクの分野です。特に、ハイテク関連の企業を多く抱え、“ザ・ハイテク”とも称される台湾では、経済、株式の好調さが際立っています。直近の新型コロナ禍のなかで高値を更新しているのは、台湾加権指数と米国ナスダック総合指数です。いずれも世界的に有数なハイテク関連市場であることから、おおむねハイテク市況の強さを反映した相場といえます。
過去15年で最低水準「日本株の地盤沈下」を食い止められるか
佳境を迎える決算発表
米国では先週までで4〜6月期の決算発表がおおむね峠を超えました。コロナ禍での米企業業績は、前年同期と比べて大幅な悪化となりましたが、事前の市場予想は大きく上回りました。株価との関係を見る上では、あくまでも市場予想との比較が重要で、そうした観点では良好な着地と評価できます。一方、日本では今週末にかけて決算発表は佳境を迎えます。決算内容への反応次第では、株式市場で上下に振れやすい相場展開が予想されるため、注意が必要です。
オンラインライブ配信はウィズコロナ時代の救世主になれるのか
ライブ配信に脚光集まる
新型コロナ感染症の影響で、会場で行われる音楽ライブや演劇、スポーツイベントなどが軒並み苦戦を強いられています。今後しばらくは、3密を避ける対策やソーシャルディスタンス確保などの感染症対策を行い、コロナと上手く付き合いながらビジネスを行うウィズコロナ体制で興行することになるでしょう。しかし先般、新宿の劇場でクラスター感染が発生したことは業界にとって大きな痛手となり、更なる対策が求められることが考えられます。そのため、今後しばらくは収容人数と比べて動員人数は低くなる見込みです。動員人数が下がれば収益化することが難しくなるため、他に収益を求めることになるでしょう。そこで今回は、オンラインによるライブ配信に注目してみます。リアルタイムで配信されるものや後日にストリーミング形式で配信されるもの、どちらも今後の成長が期待できると見ています。
世界経済「史上最大のV字回復」へ向かうが、日本は出遅れ懸念
「Withコロナ」でどう経済と両立
新型コロナウイルスの感染拡大ペースの鈍化を受け、各国で徐々に経済活動が再開されています。感染再拡大を防ぐ規制が完全には撤廃されない中、経済はV字型でなくL字型の弱い回復にとどまるとの見方が一般的です。しかし、実際の経済データは各国でL字型でなくV字型の回復を見せています。感染拡大が最初に始まった中国では、4〜6月期の実質GDP成長率が季節調整済み前期比+11.5%と、統計開始以来過去最大の伸びとなりました。水準で見ると1〜3月期の落ち込み(同▲10.0%)をわずか1期で全戻しするV字回復となっています。
コロナ禍でも「夏枯れ」到来、今年前半の相場を振り返る
8月以降も個別銘柄は荒い値動きが続く?
新型コロナウイルスの大流行により、株式市場は年初から値動きの激しい動きが続きました。日経平均株価は3月に16,000円台をつけるなど大暴落しましたが、その後、世界的な大規模金融緩和を背景に急速に回復。一時23,000円台を付けるまでに値を戻し、現在は22,500円付近でレンジ相場を形成しています。個別銘柄を見ると、ソニー(6758)、ソフトバンクグループ(9984)が約20年ぶりの高値を更新するなど、日本を代表する大型株にも資金の流入が見られています。この相場の勢いは夏以降も続くのでしょうか?
コロナ禍で「わさびチューブ」が世界進出?油脂・調味料業界で成長が見込まれる2社
“そうざいの素”は多国籍化
当経済研究所では、高付加価値化と多様化で成長が見込まれる油脂・調味料業界に注目しています。女性の社会進出など社会構造の変化に加え、新型コロナウイルスによる“巣ごもり需要”で、忙しくてもできる「時短」調理や、外食のメニューを家庭でも手軽に楽しむ「簡便」調理のニーズが高まり、市場成長をけん引すると考えています。この分野で注目すべき企業について考えてみます。
ナスダック最高値、市場の関心は米大統領選へ。日本株はどう動く?
7月、世界的に株価は好調
7月、世界の株式市場は総じて株価は良好な推移を辿りました。世界各地で新型コロナの感染が再拡大する傾向をみせましたが、市場心理が極端に悲観に傾くことはありませんでした。米国ではナスダック総合指数が最高値を更新し、中国では上海総合指数が一時はおよそ2 年半ぶりの高値を付けるなど、むしろ、一部で投資家マインドは好転に向かったかたちです。
「勝ち組」「負け組」の差が拡大?1Q決算発表の注目ポイント
試される経営力
まもなく3月決算の日本企業の第1四半期(4月〜6月)決算発表が本格化します。今年の第1四半期決算はいつもより注目度の高い特別な決算発表です。その理由はやはり新型コロナウイルスです。4月、5月はまさに日本が緊急事態宣言のなか不要不急の移動の自粛が求められ、経済活動が完全に止まっていた時期でした。当然企業の業績が良いはずもなく、かなりの減益になることが見込まれます。
タイ航空破綻!コロナ禍で瀕死状態、東南アジア・フラッグキャリアの行く末は
ガルーダやベトナム航空も
世界中で新型コロナウイルスの「第2波」「第3波」が押し寄せ、一向に出口が見えない中、東南アジアの航空会社が悲鳴を上げています。5月19日に、タイ政府は51%の株式を保有する(当時)タイ国際航空に対する支援を見送り、同社の事実上の経営破綻が確定しました。今年に入り、オーストラリアの航空大手のヴァージン・オーストラリアなど世界の航空会社が破綻に追い込まれていますが、ナショナルフラッグキャリアの破綻は同社が初めてでした。
市場規模は760兆円。ウィズコロナ時代に拡大する「Society5.0」とは?
経済発展と社会貢献を同時に実現
新型コロナウイルスの感染を予防するため、日常的に行動制限が加わる「ウィズコロナ」時代、日本でも、オンラインショッピングやテレワーク、オンライン授業、遠隔医療などテクノロジーを活用したサービスが一気に広がっています。今回は、ウィズコロナで加速する「Society5.0(ソサイエティ5.0)」について、解説したいと思います。
早くもV字回復、「コロナ後」中国の需要増で注目される国内銘柄は?
建設機械と自動車
新型コロナ感染症の震源地ともいえる中国では、春先に需要の底打ちを確認した後、建設機械や自動車については順調に回復を続けています。更に、感染症が小康状態に入った現在では、政府による公的補助金や公共投資などの景気対策が一層の需要や生産を刺激しています。このような状況をふまえ、日本国内でその恩恵を受けそうな企業を考えてみます。
米国市場に黄色信号、過剰流動性だけで株高は続くのか
財政政策による景気下支えの効果は?
米国株式市場は、6月から高値圏での推移が続いています。7月15日にはCOVID19のワクチン開発への期待から、S&P500は6月初旬の高値とほぼ同水準まで上昇しました。一方、6月後半から連日報道されていますが、米国内ではフロリダ、アリゾナなど南西部でCOVID19の感染者が大きく増えて、6月半ばから経済活動が再び停滞しています。ただ、停滞は一時的でいずれ感染症が克服され、金融財政政策の後押しで経済活動が順調に回復するとの見方が、株式市場では根強いようです。