Market Plus
明日の投資に何か1つ、プラスの価値を――。難しく捉えられがちな投資の話を自分の事として考えるためのマーケット記事です。
下落局面に強い!ESG投資のメリットと個人にもできる投資先は?
TOPIXを上回る「なでしこ銘柄」
最近、「ESG投資」という言葉をよく耳にするようになりましたが、一体どんな投資を指すのでしょうか。そして、個人でも投資できるでしょうか。証券会社のアナリストとして、ESG投資を研究する著者が、その社会的意義やメリットを徹底解説します。
菅政権の政策シナリオを完全予想!改革を実現するために最も必要なこととは?
安倍政権のレガシーを活かせるか
9月8日に自民党の総裁選が告示されました。主要派閥から幅広く推薦人を集め、更に世論調査でも高い支持を示している菅官房長官が総裁選で勝利し、9月16日には菅政権が誕生する見込みです。安倍政権の継続を強く打ち出しているため、菅政権は経済政策の多くの部分を継承するでしょう。メディアのインタビュー記事において、菅氏は、日本銀行の黒田総裁について「手腕を大変評価している」と述べました。当面、黒田総裁に金融政策を任せるとともに、金融緩和の徹底が次期政権でも重視されるでしょう。<写真:ロイター/アフロ>
辞意表明で”支持率爆上げ”、次期政権で株価は”大幅プラス”になるのか
内閣支持率と株価の関連性
安倍首相の電撃辞意表明により、内閣支持率が異例の急上昇を示しています。最新のJNNにおける世論調査によれば、9月時点の安倍政権の内閣支持率は62.4%となりました。コロナ禍において持病が悪化する中、職務を継続していたという辞任理由が明らかとなった後の世論調査ということもあり、前月比では+27.0%と大幅な上昇を記録しています。政権末期は通常、徐々に国民の支持を失い、最終的には低い支持率での首相交代が行われるのがこれまでの傾向でした。そして、新しい首相に代替わりするタイミングで、再び高い内閣支持率となる、いわゆる「ハネムーン効果」が発生していました。このハネムーン効果に近い現象は、金融市場において「ご祝儀相場」と呼ばれる現象として現れます。首相交代のタイミングで、「一時的に株価が上昇しやすくなる」という経験則です。アベノミクスを承継する姿勢を見せる菅氏が次期首相として半ば確実視されていることもあり、次期政権が高い支持率で幕引きを迎えた安倍政権を承継する形となれば、足元の支持率が短期で大幅に下落する環境とは言いがたいかもしれません。このように考えていくと、次期政権のスタート時にはハネムーン
5Gスマホ競争、トラブル続きの楽天モバイルが実は優勢?コロナ禍で加速する全国展開
総務省は基地局整備前倒しを要求
第5世代移動通信システム「5G」は、これまでの4Gと比べて約100倍の速度で通信が可能になり、なおかつ低遅延である高速通信です。高画質の動画配信や大多数の同時接続などが可能となるほか、ビジネスの分野でも遠隔医療や自動運転などに活用されることが期待されています。この5Gを活用した商用サービスは、今年3月25日のNTTドコモを皮切りにKDDI、ソフトバンクが相次いでスタートさせています。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の中、思惑通りにいかないことが多々あるようです。各社の5G戦略を解説します。
米国失業率が大幅改善。金利は上昇、ドルは「行って来い」の展開となった市場心理とは
さらなる金融緩和はあるか
9月4日、8月の米雇用統計が発表されました。米国内(特にサンベルト地域)で新型コロナウイルス感染の第2波懸念が出ていた時期です。事業所調査ベースの非農業部門雇用者数増減は、市場予想の135万人増に対して、やや強めの137万人増でした。ただ、7月・6月分の下方修正が合計で3.9万人でしたので、ほぼ予想通りと見るべきかもしれません。
回復する米中の自動車需要、その生産を支える日本の先端技術企業に注目
両国の政策が需要をけん引
春先から、世界の2大自動車大国である中国と米国で自動車の需要回復が進んでいます。中国では景気刺激策の一環として政府による販売補助金などの支援策が、米国では中央銀行が決定した低金利政策で購入時の自動車ローンの金利低下が、それぞれ自動車の購買意欲を刺激しているようです。両国とも国策として自動車産業を支援していますので、当面、自動車の販売台数や生産台数の増加が続くものと考えられます。
アベノミクスの終焉がもたらすのは株安か株高か
次期政権の構造改革に期待
8月28日の金曜日、安倍首相辞任の速報が流れると株価は急落し、日経平均の下げ幅は一時600円を超える場面もありました。夕方からの首相の記者会見を控え市場の一部には首相辞任に対する警戒感はありましたが、取引時間中に報道が伝わったことはまさにサプライズでした。市場の反応が大きかったのは、そうしたサプライズに加えて、「アベノミクスの終焉」を否定的に受け取ったからでしょう。市場にはアベノミクスの「3本の矢」の印象が強く残っています。大胆な金融政策、機動的な財政政策、そして成長戦略。この3本の矢でアベノミクス実質初年度の2013年には日経平均は50%以上も値上がりし、歴代4位の上昇率を記録しました。そのアベノミクスが終わって、この先はどのような政権が生まれるのか、という不透明感から株安になったのです。
新型コロナで加速、アマゾンやフェイスブックも注目する「中国ショッピング革命2020」の実態とは
ライブコマースで14兆円
新型コロナウイルスを契機として、中国で今、大きな変化が起こっています。「ネットの新たな成長分野の開拓で内需拡大を促し、中国経済をいち早く回復させる」。これは今年5月に開催された全人代の「政府活動報告」で、李克強首相が掲げた今年の重点方針の一つです。インターネット上で音声や動画をリアルタイムで配信する「ライブストリーミング」サービスの利活用は、中国政府の内需拡大策の一環として重要な役割を期待されています。
安倍首相退陣へ!アナリストが「市場への影響は限定的」とみるワケ
9月株式相場の見通し
8月28日、安倍首相が突然の辞任を表明しました。連続在任期間が歴代最長を更新したばかりのタイミングで、市場関係者ならずとも意外な展開に驚かされました。もともと同日に予定されていた記者会見の場で、新型コロナへの対応と首相の体調問題についての説明がなされることになっていましたが、直前には首相の続投表明が予想されていただけに、思わぬサプライズとなりました。28日の日経平均株価は大幅に下げました。これから9月相場を迎えるにあたり、どのような展開が待ち受けるのでしょうか。安倍首相辞任の影響と、今後の相場展開を簡単に占ってみたいと思います。
コロナ対応からいち早く脱した中国への期待と不安
中国の中長期的な構造改革に影を落とす米中関係
中国経済は4~6月期に前年比プラス成長へ転換し、主要国に比べ一足早いコロナ禍からの回復を見せました。中国当局は、足元の景気回復を受け、政策スタンスを中長期の構造改革を重視する方針へ転換しています。構造改革路線への転換は、課題を多く抱える中国経済にとって好ましいものと考えますが、その進捗に影を落とすのは米中関係であり、秋にかけて、米中政治情勢への注目度が上がるとみています。<写真:ロイター/アフロ>
野菜高騰がデリバリーの追い風に!?外食産業で好調な銘柄・厳しい銘柄
業態によって明暗分かれる
5月25日に緊急事態宣言が解除され、落ち着きが見えたかのように思えた新型コロナウイルスの感染拡大ですが、7月以降は第2波が到来し、消費の回復にもブレーキがかかっています。引き続き外出を控える動きが目立つ中、人々の食生活も外食が減少し自炊やデリバリーを利用する機会が増えてきています。新型コロナウイルスを受けた食生活の変化を追いながら、外食産業の注目銘柄についても見ていきたいと思います。
米中対立の中、米国半導体ビジネスに食い込める日本企業はどこか
ブロック化に向かう半導体業界
米中関係が再び深刻化するなか、米国で注目すべき動きがありました。2020年5月に半導体の受託製造会社で世界トップの台湾企業TSMCが米国アリゾナ州に工場を設立すると発表、翌6月には米国半導体産業強化を目的とする超党派による2つの法案が上院に提出されたのです。
トランプ落選でテスラ株が上昇?バイデン政権が誕生すれば米国はこう変わる
欧米で投資拡大政策が相次ぐグリーンテクノロジー
11月3日の米国大統領選挙が迫ってきました。現職で共和党候補のトランプ大統領(74)に対し、民主党は8月17-20日の党大会で、オバマ政権時の副大統領ジョー・バイデン氏(77)を大統領候補として指名。副大統領には、数ある候補者の中からカマラ・ハリス上院議員(55)が選出されました。ハリス氏は両親がジャマイカとインドの出身で、バイデン氏が勝利すれば、女性で初の副大統領となります。民主党は黒人系女性の起用を党の多様性を反映する象徴として位置づけ、大統領選のカギを握る女性やマイノリティの支持拡大に繋げる心づもりでしょう。
「あつ森」に続け!年末に向けてさらなる上昇も期待できるゲーム株の今
「巣ごもり消費」、新型ゲーム機発売が追い風に
最近の株式市場ではゲーム株に注目が集まっています。ゲーム株に注目が集まっている理由は、業績が好調なゲーム会社が多いことです。ゲーム各社が直近発表した第1四半期の営業利益の伸びを見ると、任天堂(7974・東証1部)が前年同期比5.3倍、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684・東証1部)が同3.4倍、コーエーテクモホールディングス(3635・東証1部)が同4.6倍、カプコン(9697・東証1部)が同39%増となり、バンダイナムコホールディングス(7832・東証1部)、コナミホールディングス(9766・東証1部)を含めたゲーム主要6社のうち4社が大幅増益になりました。好調な業績を背景に株価が上昇しているゲーム株が増えています。そこで今回は業績が好調なゲーム会社とゲーム株を紹介します。
経済的死者を減らせ!新型コロナで深刻すぎる日本経済の重症度
新型コロナウイルスでGDPは最悪の落ち込み
日本の新型コロナウイルス新規感染者数は5月対比で高水準が続いており、第二波が懸念されています。一方、感染再拡大からおよそ2ヵ月が経った8月中旬でも重症者数は抑えられており、政府も「医療提供体制はひっ迫した状況ではない(安倍首相)」と繰り返しています。結果として死者数の増加は緩やかで、引き続き他国対比で被害の抑え込みに成功しています。しかし、経済の落ち込みは深刻です。
任天堂だけじゃない!コロナ禍でも驚異の業績を上げた銘柄3選
日本企業の底力が光る
3月決算企業の第1四半期決算が概ね終了しました。予想されたとおり、全体としては非常に厳しい決算となりました。4~6月は日本が緊急事態宣言を発令し、外出自粛が求められていた時期ですから厳しい決算なのはやむを得ないと言えそうですが、厳しい状況に置かれても力強い成長を遂げている企業は存在します。今回は日本企業の決算全体の動向や特に業績が好調な銘柄の特徴などをお伝えします。
Tiktok米撤退なら波乱?米中対立で注目高まる香港版ナスダック指数「ハンセン・テック指数」とは
急成長する中国新興経済の新たなインジケーター
7月27日、香港ハンセン指数やH株指数を算出しているハンセン指数公司は、テクノロジー企業30社から構成される新たな指数「ハンセン・テック指数」の算出と公表を開始しました。近年、急成長するテクノロジー企業に焦点を絞り、香港版ナスダック指数とも呼ばれます。市場にどのような変化をもたらすのでしょうか。
1ドル104円台、3月以来のドル全面安を引き起こしたのは誰?
新型コロナウイルス再拡大
為替市場では7月下旬から円高ドル安基調が鮮明になっています。一時は104円台前半をつける場面もありました。新型コロナウイルス再拡大が懸念される中、為替市場で何が起きているのでしょうか。その背景と今後を展望してみたいと思います。