はじめに
忘れてはいけない「税金」
資産を増やす上で必ず覚えておいて欲しいのは、税金の概念です。
所得税は、毎年1月1日~12月31日の所得に対して算出されます。手元にキャッシュがあろうがなかろうが、帳簿上の計算によって、キャッシュで支払わなければなりません。
企業にお勤めの読者のみなさんは、毎月の給与から「源泉所得」という項目で、その年の所得税をいわば「強制的に前払い」するので、年末に税金の支払いについて、心配することはほとんどないでしょう。
こういうと、企業勤めの皆さんには、あまり関係がない様に感じるかもしれませんが、今後副業がメジャーになり、フリーランスの働き方が当たり前になってくることを考えれば、税金の仕組みを「知らなかった」では、すみませんし、何より合法な「節税術」を他人事と捉えては、あまりにもったいないのです。
うまくお金を増やすコツは、まず、“余計なお金を払わないこと”です。
節約が得意な日本人なら、節税も問題なくできるはずです。
まずは一歩、始めてみる。そして経験しながら学ぶ。
筆者は投資の初心者には、「まずやってみること」をオススメします。大まかな仕組みを理解したあとは、実際に購入してみることです。
投資を自動車の運転に例えることが、正しいかはわかりませんが、いくらドライビングスクールで100点満点をとったからといって、公道にでても事故を起こさない確約などありません。
投資は自動車の運転のように、ライセンスが与えられるものではありません。特に投資教育受けてこなかった日本人は自信がなくて「失敗しないだろうか……」と、やらなないままというのも多いのです。しかし、投資は自動車の運転と違い、他人を死傷させたりする危険はありません。
自己資金以上に取引ができる「信用取引」とは異なり、「現物取引」であれば、最大の損失でも、投資した金額を超えることはありません。
まずは小額でもよいので、始めてみることです。やっていくうちに、経済指標が気になり、経済ニュースに興味を持つようになり、実際の損益の理由を、自分なりに解き明かそうと考えます。そして次につなげる。ひたすらその繰り返しです。
運転が上手な人は、運転の理屈を語れるからではなく、実際にドライビングを重ねてきたからです。投資も同じことが言えます。危険な道路をあえて選ばず、運転しやすい広い道を選ぶように、投資も商品の選択を、目的に合ったものにすればよいのです。
まずは、自分自身で、ハンドルを握ることを始めましょう。