2018年5月19日に開催されたイベント「不動産投資1DAYスクール2018」。今年で3年目となる本イベントでは不動産投資初心者から経験者まで、さまざまなトピックを幅広く学べるセミナーが複数開催されました。

その中から本記事では、「~働きながら始めるマンション投資~ビッグデータとリノベーションを活用した3つの成功戦略」と題したセミナーをピックアップ。リズム株式会社顧問 巻口成憲氏が解説した「不動産投資業界の問題点」や「3つの成功戦略」についてご紹介します。


6~7割の人が「不動産営業を信用できない」理由

巻口氏: 皆さん、こんにちは。リズム株式会社の巻口と申します。本日は、ビッグデータとリノベーションという一見すると相入れない2つのキーワードを使って、皆さんの不動産投資の成功確率を高めるお話をさせていただきたいと思います。

皆さん「不動産テック」という言葉を聞いたことがありますか? Fintechの次に来るテクノロジーのブームが不動産テックだと言われています。その不動産テックというものが、不動産投資の世界にもようやく入ってきました。

今後コンピュータに取って代わられる仕事というのをアメリカの教授が発表しましたが、97%の確率で不動産ブローカーはコンピュータに取って代わられてしまうとのことです。

マンションを作っているのはゼネコン、設計をしているのは設計士ですよね。不動産ブローカーは何が仕事かというと、情報流通業です。買いたい情報と売りたい情報をつなげているのです。そうであれば、情報流通に強みを持つインターネットやテクノロジーに取って代わられやすいのは、誰が考えても分かることです。

ただ現状、不動産業界は情報を武器にできていません。投資不動産営業マンの武器は何かというと、チラシに書いてある表面利回りです。そして「私を信じてください」という気合いと根性、これが不動産の今の現状です。問題は、投資不動産の判断基準が表面利回りしかないということです。投資ですから、表面利回りで判断なんて絶対できません。

例えばこれを株式投資の世界でいうと、表面利回りしか分からないということは「PERしか分かりませんけど投資してください」と言っているのとまったく同じなのです。株式投資はいろいろな指標がありますよね。PBRとか25日移動平均線、ゴールデンクロスとか。そういう指数を総合的に判断するから安心して投資できるのです。

ところが不動産投資の世界だけは、PERに相当する表面利回りしか分からないと言っているのです。その結果、実際のパフォーマンスに大きな乖離が生じるのです。同じ表面利回り6%の物件といっても、その後、家賃が安定して取れるのか、家賃が下落するのか、売却益が取れるのか取れないかによって、実際の全期間の投資パフォーマンスは全然違います。でも、判断基準が表面利回りしかない。これが今の日本の不動産投資マーケット最大の問題点です。

結果、何が起こるかというと、だまし売りみたいな話になるのです。頭金ゼロの大家さんの話もいっぱいあります。それもこれも情報がないからなのです。そして一般の方々は「不動産業者は信用ができない」と思うのです。大体、どんなアンケートを取ってみても、6~7割の人たちは「不動産営業マンが言っていることは信用ができない」という話になります。それはしょうがないのです。情報を武器にしていると言っておきながら、情報を持っていないのですから。

不動産業界というのは、他の業界に比べて著しく情報を持っていない業界なのです。ビックデータの蓄積度合いでいうと全然持っていません。REINSという業界標準データベースがあるのですが、登録が義務付けられていないので誰も登録しないのです。結果、業界内の情報の蓄積がないため、しょうがないから気合いと根性で売るしかないのです。

でも、場所ごとに家賃の下落率や、空室率が違うというのは皆さんも感覚的に分かりますよね。実際のデータを見ると、東京23区は30年間で家賃が大体28%ぐらい落ちています。これが大阪だと、30年間で43%家賃が落ちるのです。名古屋は30年間で47%落ちるのです。我々が出した答えは「データがないのであれば、データを集めるしかない」という結論でした。

10年前のリーマンショック後、アメリカのマーケットをいろいろリサーチした結果、不動産テックの企業がいっぱい出てきました。ちょうどAirbnbも出てきたタイミングで、この流れは絶対日本に来ると思いました。データを解析する技術を作ろうということで、10年前に「クローラー」という技術を作りました。そして、インターネット上のありとあらゆる不動産データをずっと集め続けた結果、現時点で5,800万件の不動産取引データを社内に持っています。

日本の投資不動産は2,400万戸です。5,800万件ぐらいの不動産取引のデータがあれば、ほぼほぼ正確に下落率や空室率を分析できるのではないかということで人工知能を作りました。人工知能のディープラーニングという技術を使って、我々が開発しているサイトの正確度はエラー率が4.8%です。9割以上は当たっています。それだけ正確なデータベースを使ってサイトを作りました。投資不動産の判断基準として、価格表面利回り以外に全期間の本当のパフォーマンスを出せます。

例えば、名古屋に12%の物件、代々木上原に5.6%の物件があります。名古屋のほうがパフォーマンスが高そうに見えます。でも実際、家賃も下落率も空室率も全然違うので、本当のデータで分析した結果、実はこっちは4%ずつしか回らないです、代々木上原は10%で回る計算になります。だから、本当に投資すべきはこちらですねということです。これが分かれば、投資家さんの武器になりますよね。

査定したい物件や分析したい物件を選んでいただくだけで、人工知能が勝手に家賃の下落率、空室率、キャッシュフロー表を自動的に出してくれます。インカムゲイン分析、キャピタルゲイン分析を自動的に作ってくれます。そういう総合的なデータに基づいて投資判断をすることにより、不動産投資のリスクを下げていく。

リズムのほうでは、そういったものをより分かりやすく、投資家さまに向けて無料で1物件ずつ分析してお出しするサービスをさせていただいております。 なので、こういった競争環境の分析や居住性の分析、そういったトータルなレポート、将来の家賃の下落率とかをすべて考慮したレポートに基づいて投資判断ができるという環境を、我々グループ全体で提供させていただいております。

不動産投資は投資ですから、信用できる人、この人いい人そうだからという理由で投資をしたら絶対に失敗します。データをしっかり分析することによって、投資家はリスクを下げて失敗しない、だまされない不動産投資を実現できるのです。