資産運用に興味はあるけど、お給料は銀行の預金口座に入れたまま……という人に伝えたいことがあります。実は、資産を置く場所によって年利0.1%の定期預金が年間数万円の利息を生み出す効果があるとしたらどうでしょう。その方法を知りたいと思うのではないでしょうか?

今回は、そんなお得な資産形成を可能にするアセット・ロケーションという考え方についてお話ししたいと思います。


資産をどこに置くか?が重要な時代に

アセット・ロケーションを直訳すると「アセット=資産」「ロケーション=場所」です。つまり、資産を置く場所により運用効果を高めることができるので、資産を置く場所を意識するという考え方を取り入れましょうということです。

例えば、定期預金をするときに、A銀行の金利3%とB銀行の金利1%を比べると、A銀行の利息の方が多くなるのでお得ですよね。同様に株式を売買するとき、ネット証券と店舗型証券会社の窓口では販売手数料が違うので、販売手数料の低い証券口座を利用した方がお得です。

このように金利が高い、あるいはコストが安い金融機関を選択することは、アセット・ロケーションを取り入れた資産運用と言えます。さらに資産運用の効果を高めるために意識して欲しいのが「税制上のメリットがあるロケーション(場所)選び」です。

というのも、ここ数年で資産運用への税制優遇制度が以下のように拡大していることもあり、資産の置き場所(ロケーション)を意識することが重要になっているのです。

■2014年1月〜NISA(少額投資非課税制度)スタート
■2016年1月〜ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)スタート
■2017年1月〜iDeCo(個人型確定拠出年金)加入対象者の拡大
■2018年1月〜つみたてNISA(非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度)スタート

NISA・ジュニアNISA・つみたてNISAは少額からの投資を行うための非課税口座です。非課税となるのは、株式や投資信託等で得られる配当金・分配金や売買した時の譲渡益です。通常の証券口座で運用した場合には、20%の税金が課せられるのでNISAはお得なロケーションといえます。

株式などの投資はしないから関係ないと思っている人もいることでしょう。しかし、資産は銀行の口座に入れたままという場合、自分では気がつかないまま残念なことをしている可能性があります。

投資はしないから自分には関係ない?

NISAは株や投資信託など元本変動型の金融商品で運用をするのでリスクが伴います。

では、iDeCoが銀行の定期預金など元本確保型の商品でも運用ができることをご存じでしょうか?現在はマイナス金利で預金ならどこに預けてもほぼ利率は変わりません。

だからこそ、銀行で預金をしている場合、iDeCoというロケーションに移すことがノーリスクで得られるメリットがあることをお伝えしたいのです。

iDeCo(個人型確定拠出年金)とロケーションメリット

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金の制度です。任意加入ですが、2017年1月からは基本的に20歳以上60歳未満の全ての人が加入できるようになりました。

つまり、国からのメッセージとして、「人生100年時代となり、長期化する老後を見据えて公的年金制度とともに自助努力で年金を準備しましょう。国としては税制優遇でバックアップしますよ」ということを私たちに伝えているのではないでしょうか。であれば、iDeCoを利用することは自分のためでもあり国のためでもあり、利用しない手はありませんよね。

実際にiDeCoにはどのようなロケーションメリットがあるのかをみてみましょう。

たとえば、所得税率10%(課税所得195万円超え330万円以下)の場合、毎月2万円(年間24万円)の預金積立を銀行ではなくiDeCoの口座で行うと、所得税と住民税それぞれ2万4,000円、合計4万8,000円の税金が安くなるのです。つまり1年間で実質20%の利息効果があると言えます。

低金利のご時勢に年利20%の定期預金などあり得ないですよね。この税制メリットは所得税率で計算されるので課税所得が高い人、つまり年収が高くなればメリットは大きくなります。