はじめに

2018年11月18日、品川・グランドプリンスホテル新高輪内の国際館パミールで開催されたイベント「お金のEXPO 2018」。本イベントでは、お金のプロが「お金が貯まる」「お金を増やせる」賢い方法や、お金に困らないための家計改善の方法、知っていると得をするお金の知識をお伝えしました。 当日開催されたセミナーの中から、本記事では一般社団法人不動産証券化協会事務局次長 企画広報部長 不動産証券化マスター 一級建築士 本多一光氏によるセミナー「株式投資より安定的で配当率の高い「Jリート」初心者セミナー」についてご紹介します。


安定的で配当利回りが高い「Jリート」

本多氏: ただいまご紹介にあずかりました、不動産証券化協会の本多と申します。今日は「Jリートという言葉は知っているけれど、よく分からない」というような人向けのお話です。

預金ですと金利が全然つかない、何とかしたいという中で「株もいいけれど、不動産投資がいいかな。でも何がいいかな」と考えていらっしゃる方も多いと思います。そんな中で題名をつけさせていただいたのが「株式投資より安定的で配当利回りが高い」ということです。今のところ過去はそう言えるという資料を今日はお出ししますので、Jリートとはそういう商品なんだというのを覚えていっていただければ幸いです。

「Jリート」というは、聞いたことがあると思いますが、不動産投資の一種になります。不動産投資と聞いて、皆さんはどういったものを想像されるか。普通は、ビル1棟丸ごと買ってビル経営するとか、あるいは親からもらった土地があって何千万、何億とお金があればアパート経営をするとか、あるいはマンションに投資をするとか、マンションの一室を買ってその賃料を受ける不動産投資とか。そういったものが不動産投資の一般的なものになります。シェアハウス投資やクラウドファンディングというやり方で、1万円から不動産に投資できるというものもありますが、こういったものとJリートはかなり違うものになってきます。

Jリートは、不動産投資法人という会社の株を買うのと同じようなものだと思ってもらえればいいと思います。不動産に投資を行うJリートは会社なのですが、そこの発行証券を購入することがJリートへの投資ということになります。

この上と下で圧倒的に違うのは物件数です。1つのJリートが持っている物件数の平均が63物件あります。かなり大型の、しかもオフィスですと1棟100億するような物件もあり、そういった物件を持っているJリートの株を、1万円そこそこで1口から買えるものや、70万円ぐらいから買えるようなものもあります。

先ほどから「Jリート」と言っていますけれども、これは「Japan Real Estate Investment Trust」の略になります。仕組みについてですが、不動産投資法人という会社があると思ってください。株に投資する場合は株式会社に投資をしますが、それと同じです。不動産投資法人から株式ではなくて投資口を買うことがJリートの投資ということになります。

この会社が皆さんから集めた投資のお金を使って、ビルやマンション、あるいは商業施設を買います。多いところでは、1兆円ぐらいの資産規模を持っているリートもあります。そこから上がってくる賃料をJリートの会社がもらい、経費を引いたものを分配金として投資家にお支払いするといった仕組みになります。

Jリートとは不動産投資法人なんですが、この会社の従業員はいなくて役員3人くらいだけの会社です。では、実際に物件を買ったり売ったりする仕事は誰がやっているのか、従業員はどこにいるのかというと、リートに必ず運用の専門家である資産運用会社というのがついています。

皆さんが投資するJリートの会社のバックには必ず運用の専門家がおり、そこの従業員がどれを買えばいいのかを考えたり、あるいはテナントの管理をしたり、どのぐらいの賃料ならば入るのかを考えて賃料を決めたり、修繕などの維持管理をやったり、税金を払ったり、会計処理をしたり、決算書をつくったり、そういった仕事は全部、運用の専門家であるこの資産運用会社がやっています。また、この資産運用会社というのは、皆さんよくご存じの会社の子会社である場合が多いです。

Jリートの投資口ですが、1万円とか5万円、10万円で買うことができます。それぐらいの金額で買って、何百億、1兆もの資産を持つリートに投資をすることができ、そのリートが持っている不動産の一部分を自分が持っていることと同じようになるという、わずかですけど不動産投資の楽しみもあるといった商品だと思っています。

例えばどんなビルがあるかというと、皆さんが知っていそうなビルだと渋谷の交差点にある「QFRONT(キューフロント)」というTSUTAYAの入っているビルもJリートが持っております。それから「東急プラザ表参道原宿ビル」。表参道のところから行って、上に「おもはらの森」という木が生えたファッションビルです。ほかに商業施設では、郊外の大きなモールもあります。「三井アウトレットパーク入間」「イオンレイクタウン越谷」もリートの会社が持っております。そういった土地建物を保有する会社に皆さんが投資する、その投資家のお金を使ってこれらの商業施設が運営されています。

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