はじめに
娯楽を楽しみたいのならもっとお金は必要!
ただし、上記のデータは、衣食住の基本生活費、かつ持ち家を前提としたデータです。ですから、賃貸暮らしだったり、エステに行ったり、友達と美味しい物を食べたり、旅行に行ったりしたいとなると、もっとお金が必要です。
ご相談者さんの場合、現在生活費が15万円かかっており、公的年金が13万円支給される予定とのことですから、上記の試算に合わせると、公的年金だけでは足りない金額2万円×12ヶ月×30年間=720万円となります。
ご相談者さんの場合は、家賃代も入っての試算ですから、ここにどれくらいの娯楽費などをプラスするかです。
気になる医療費・介護費
また、高齢になると、病気や介護状態になる可能性が高くなるので、医療費、介護費用についてもしっかり準備したいところです。
まず、医療費ですが、厚生労働省の統計によると、60〜89歳までの医療費の自己負担額(保険料を含む)は2014年度実績で、平均115万円とのこと。万が一、がんなどの高額療養費制度を利用した場合についても70歳以上なら自己負担の限度額の上限は、基本的には月額5万7,600円、仮に1年間入院したとしても自己負担額の合計は約69万円。先の115万円と合わせると約184万円です。
一方、介護にかかる費用ですが、生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査(2018年)」によると、介護期間は平均4年7ヶ月、介護にかかった費用の平均は月額7万6,000円。手すりの設置や車椅子を用意するなどの一時的な費用は69万円となっており、毎月の費用と合わせると、約487万円。ざっくりと500万円は必要になるということです。
医療費、介護費用を合わせると、約700万円は必要ということに。余裕を持たせるとすると、750〜800万円は準備しておきたいところです。