はじめに
200万円かかる人も。不妊治療をする場合のお金の予算を決めておく
不妊治療を経てお子さんを授かったとのこと。本当によかったですね。数年以内に2人目のお子さんも授かりたいとのご希望があり、その際には再び不妊治療を再開する可能性が高いとのこと。不妊治療をする必要があるかどうかは、その時になってみないとわかりませんが、もし、不妊治療をするとなった場合、まずは、どれくらい不妊治療にお金をかけるのか、予算を決めておくことが大切です。
既に不妊治療を経験されているので、どれくらいの費用がかかるのかは把握されていると思いますが、一般的な費用をお話しておきます。
不妊治療には、基本検査からタイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精まで5段階あり、高額かつ保険適用外になる体外受精以降の手段をとると、最低でも治療費は1回の体外受精を受けるまでに総額100万円以上かかります。しかし、1回の治療で成功したり、気がすむという人はそうはいません。また、病院・クリニックでの治療費や通院費用以外にも「できるだけ、効果を高めたい」と、体質改善のためのサプリメントや漢方を常用したりするケースも。これまで私のところにマネー相談にいらした方たちを見ていると、200万円以上かかる方も少なくなかったです。ご相談者さんが最初の不妊治療でどれくらいの費用をかけたのか把握できませんが、まずはどれくらいの費用をかけるのか「予算」を決めておきましょう。
予算を決めると、無計画に使ってしまうのを避けられるだけではありません。パートナーと不妊治療に対する価値観が折り合わない時も、予算が見える化されることで、お互いに現実が見えて、「ここまでなら使ってもいい(使えない)」と折り合いをつけやすいのではないでしょうか。
仮に予算を現在の貯蓄から確保する場合ですが、最低でも生活費の半年分は預貯金で確保し、その上で、予算を組むようにしましょう。
2人目の子にかかる費用は1人目より約20%抑えられる
お子さんが増えることはとても喜ばしいことですが、気になるのがお金の問題ですね。
衣類や食費、生活用品費などは、子どもが2人になったからといって、単純に2倍になるわけではありません。例えば、2人目のお子さんが1人目のお子さんと同性ならば、上の子のおさがりを下の子に着させることができますし、ジャンパーやコートのようなアウター、上着やズボンなどは使い回せる可能性が高いでしょう。また、ベビーカーやベビーベッドなどは2人目でも3人目でも十分に使えるはずです。
少し古いデータですが、「平成17年版国民生活白書『子育て世代の意識と生活』」によると、2人目の費用は1人目より20%程度費用が抑えられるとのこと。つまり、約1.8人分の費用で2人を育てられる計算になります。
現状の家計を拝見していると、特に無駄使いをしていることもなく、子どもが小さいうちは大きなお金はかからないので、夫婦のお小遣いや保険など、多少家計を見直せば、やりくりできるのではないかと思います。