はじめに

人生の3大資金のバランスを考える。繰り上げ返済をうまく活用

今後の家計を考えるにあたり、人生の3大資金を上手に乗り切れるように計画を立てることはとても重要です。人生の3大資金とは、「教育資金」「住宅資金」「老後資金」です。

まず、教育資金ですが、現在の家計の状況には、教育資金が計上されていませんが、お子さんが2人になったとしても高校まで公立というプランであれば、家計をやりくりしながら、国や自治体の助成制度なども活用すれば、大学資金を貯めつつ、準備できるのではないかと思います。

住宅ローンについても現在の家計の状況であれば、家計から支払っていけると思います。ただし、住宅ローンが終了する時にご主人の年齢が69歳なので、ご主人のローンについては65歳までに終わらせられるように繰上げ返済も検討したいですね。

あくまでも目安ですが、例えば、1人目のお子さんの教育費の目処が立ちそうな20年後に300万円繰り上げ返済すると、返済期間が約4年短縮され65歳までに返済することができます。現在はボーナスもご夫婦合わせて年間で160万円(手取り金額)支給されているようですので、ボーナスもしっかり貯蓄していき、繰り上げ返済などにも対応できるようにしていきたいですね。

夫婦合わせてiDeCo月3万円を目標に運用を

老後資金についてですが、こちらは現在、ご夫婦でiDeCoに加入されているようですね。iDeCoは老後資金を準備するための手段としてとても有効ですからぜひ継続してください。

現在、ご相談者さんが1万円、ご主人が5,000円積み立てているとのことですが、参考までに、老後夫婦2人が基本生活(持ち家前提)を送るのに公的年金だけでは2,000万円程度足りないと言われています。

投資信託の積立を活用する場合、毎月3万円を4%で30年間運用することができれば約2,000万円になります。加えて、iDeCoの場合、掛金の全額が所得控除になり、所得税、住民税を安くできるのもメリットです。

2022年5月からiDeCoは法改正が予定されていて、iDeCoに加入できる期間が60歳から65歳まで延長になります。65歳までの加入には一定の条件を満たす必要があるのですが、60歳以降も厚生年金に加入する働き方を続けるのであれば加入することができます。

老後の資金準備のために、まずは、夫婦合わせて月3万円をiDeCoで運用することを目標にしてみるのはいかがでしょうか。

お子さんが2人になると、費用が心配になりますが、お子さんが2人になることで、どれくらい費用が増えるか、また、今度のライフイベントに対してどれくらいのお金を準備しておけば良いのかを把握することができれば、対策を立てることができます。

今回はいただいた情報でのアドバイスですので、詳細な部分までは行き届いていないかと思いますが、アドバイスを参考に、家計の見直しをしてみていただけると幸いです。

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