はじめに

やりくり上手の家計!ポイントは?

ご相談者さんはとても家計管理上手です。手取りで210万円あるボーナスを全額貯蓄に回して、毎月の収入の範囲内で暮らしていること。さらに、毎月の家計からも7万円ずつ貯蓄をしていますから、年間で294万円の貯蓄ができています。

ボーナスがまるまる貯められているのは、住居費6万円に固定資産税を含んで管理していたり、月々の家計から家電等の予備費として5万円を取り分けたりしているから。家計の中にはイレギュラーな支出がつきものですが、それをボーナスに頼らないでやりくりする意思が感じられる家計です。

毎月の家計を見ると、通信費や水道光熱費などはとてもコンパクトで、固定費を抑えることに成功しています。一方で、保険料は16万円と高額ですが、そのほとんどが貯蓄性の保険で2,700万円を貯める準備をしているなど、貯めるところは大きく思い切った行動をしています。メリハリの利いたいい家計といえるでしょう。

現在の貯蓄は1,200万円で、さらに年間294万円を貯めています。学資と老後資金目的の保険では、合計2,700万円を受け取る予定です。住宅ローンは900万円の負債が残っていますが60歳に完済予定となっています。ここだけ見ればかなり余裕があるように感じます。

続いて、今後の家計のカギを握る教育費を見ていきましょう。

薬学部と獣医学部に進学希望。教育費はいくらかかる?

10歳と14歳のお子さんがいるご相談者さん。上のお子さんは現在、私立中学に通っていて、下のお子さんも私立中学を受験する予定でいます。私立中学の学費に加えて、中学受験の受験塾などの支払いもあると思われ、すでに教育費が毎月14万円かかっています。

ここで気になるのが、お子さん達の進路です。希望の進路が、薬剤師と獣医ということで、薬学部と獣医学部へそれぞれ6年ずつ通うことになります。学費の目安は次のとおりになります。

薬学部の学費は、国公立大学の場合、6年間の合計で約350万円。私立大学の場合には学校によっても異なりますが、6年間の合計で1,200万円前後と思っておきましょう。

獣医学部の学費は、国立大学の場合、6年間の合計で約350万円。公立大学の場合には、6年間で470万円程度、私立大学の場合には学校によっても異なりますが、6年間の合計で1,200万円から1,500万円程度となっています。

私立大学と考えた場合、薬学部と獣医学部を合わせた学費は2,400万円から2,700万円程度となります。これは大学に納める入学金や学費などの合計ですから、パソコンや教科書や教材費、交通費、一人暮らしをする場合の家賃や生活費などはこれ以外にかかってきます。

ちょうど教育費と老後のために加入している保険の将来的な受け取りが2,700万円なので、老後を含めたマネープランを考える際には、この保険に頼らずに老後に向けた貯蓄と、大学の学費以外の教育費をどこまでカバーできるのかという点がポイントになるでしょう。

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