はじめに

4つの基本的な提言

さて、話を戻して、ここで4つの基本的な提言をします。

(1)できるだけ「早く」、遅くとも40歳~45歳までには「イヤじゃない仕事」に就きましょう!

(2)25歳くらいから60歳くらいまでの長い時間をかけて、資産運用をすることによって、盤石の経済的基盤を構築しましょう!

(3)60歳までに、遅くとも65歳までには「経済的自由」の基盤を確立しましょう!

(4)60歳を過ぎたら、「お金のため、生活のために、仕方なく働く」ということを回避しましょう!

これらの4つが、基本的な目標でもあり、本書で掲げるスローガンです。それぞれについて、もう少し詳しく述べます。

できるだけ早く「イヤじゃない仕事」に就きましょう!

1つ目の提言は「できるだけ『早く』、遅くとも40歳~45歳までには『イヤじゃない仕事』に就きましょう!」です。

実は、「早く!早く!」と無理やり急いで大金を手にしようとすることよりも大切であり、より実現可能なことは、できるだけ早く「イヤじゃない仕事」に就くことなのです。できるだけ早くイヤじゃない仕事に就けば、無理に頑張って「ヤンリタ」や「FIRE」をする必要はなくなります。

もちろん好きな仕事に就ければ(または就いた仕事が好きになれれば)それに越したことはありませんが、それを狙うと実現の可能性が一気に下がってしまいますので、まずは「イヤじゃない仕事」に就くことを考えましょう。

長い時間をかけて、盤石の経済的基盤を構築しましょう!

2つ目の提言は「25歳くらいから60歳くらいまでの長い時間をかけて、資産運用をすることによって、盤石の経済的基盤を構築しましょう!」です。

できれば50歳くらいまでに盤石の経済的基盤を構築してしまえば、精神的にとても楽です。「辞めようと思えば、いつでも辞められる」というのは、とても楽なことなのです。私はこの「辞めようと思えば、いつでも辞められる状態」のことを「Exit Optionを持っている」という言葉でずっと捉えてきました。「Exit Option」とは「出口を選択する権利」と訳せます。

「盤石の経済的基盤」を構築してしまえば、この「Exit Option」を持てます。これが重要なことなのです。「Exit Option」を持った上で、あえて働くのです。なぜなら、「イヤじゃない」から。

この状態になれば、とても楽に仕事をすることができます。「辞める」のは最後の手段でいいのです。

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