はじめに

ローン返済と引越し費用など特別費に注意

現在、貯蓄が330万円、投資が250万円ということで、合計580万円の金融資産をお持ちです。転職は2年後の予定ですから、さらに1年あたり114万円(毎月7万円×12カ月=84万円、ボーナス貯蓄30万円)貯蓄を積み増すため、2年後には合計808万円になる見込みです。

一方で老後を迎える前に出ていくお金もあります。転職までに教育ローン60万円を完済する予定があるほか、引越しをする場合には、引っ越し業者の費用に加えて、礼金や敷金、前家賃などの諸費用が掛かります。引越し関連で40万円の諸経費を見積もっておきましょう。教育ローンの返済と引っ越し費用で100万円を取り崩すことになりそうです。

ボーナスの収支も確認しておきましょう。現在年間100万円のボーナスがありますが、ボーナス貯蓄は年間30万円ですから、差額の70万円は何かに使っていることになります。転職先のボーナスが70万円に満たない場合で、この支出を止められない場合、転職後には貯蓄を取り崩すことになるでしょう。ボーナスの使い道や転職先候補のボーナス事情についても確認が必要です。

節税や投資よりも目先の現金を確保して

ご相談者さんが現在取り組んでいることとして、
◆預貯金を投資信託(つみたてNISAなど)に切り替える
◆企業DCのマッチングを満額で行う
というものがありました。少しでも節税したい、少しでもお金を増やしたいと思っての行動だと思いますが、現在のご相談者さんの状況を考えるとあまりお勧めできません。

まず、預貯金をつみたてNISAなどに切り替えているということですが、すでに金融資産の43%が投資に振り分けられています。いまから2年以内に教育ローンの返済や引っ越し費用として約100万円の支出があり、さらに2年後に収入が半減することを考えると、今はもう、積極的に投資をするタイミングではありません。投資には値動きがあるため、2年後に手持ち資産が大きく値下がりする可能性もあります。例えば、7万円のうち2万円はつみたてNISAを継続しつつも、あとの5万円やボーナス貯蓄は預貯金として手堅く貯えましょう。

また、企業型DCのマッチング拠出はすぐに止めましょう。マッチング拠出は、会社が拠出する掛け金に加えて、加入者が掛け金を上乗せして拠出するもの。企業型DCの非課税投資枠を利用できることや、掛け金が全額所得控除になるなどメリットの多い制度で、老後に向けた資産形成をしていきます。では、どこが問題なのかというと、この企業型DCのマッチング拠出では、自分が拠出している投資資金を60歳になるまで引き出せない点にあります。ご相談者さんは、2年後に転職して以降は、年収が当面大幅に減少する見込みですから、いま手元にある資金を老後まで引き出せないものにお金を投じる余裕はありません。マッチングへの新たな拠出を止めて、その分は貯蓄として残しておきましょう。

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