はじめに

2019年11月17日(日)、「お金が貯まる。増やせる」が学べる年に1度のイベント「お金のEXPO2019」がグランドプリンスホテル新高輪 国際館パミールで開催されました。マネーリテラシーを身に着けたい方向け、著名FPのわかりやすくためになる講演や、マーケットの見通しから資産形成のノウハウ、不動産投資、アジアマーケットへの投資など盛りだくさんの内容となった同イベント。

その中から、J.P.Returns 室田 雄飛氏による「効率的な不動産投資の必勝術とは」の講演内容をお届けします。

好立地の稼働率は98〜99%

不動産投資というのは、ローリスク、ミドルリターンというような言われ方をします。ローリスクというのは、危険が少ないということです。なぜ、不動産投資はリスクが少ないというふうに考えられるのか。

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例えば2,500万円の物件を購入して、年間家賃が100万円入ってくるとします。実質利回りでいうと4%です。このマンションを1件、皆さんが現金で買われたと思ってみてください。

弊社も1,700件ほど物件の管理をお預かりさせていただいております。入居率は実に平均で99.4%。平均でたった0.6%しか空室は存在しないということになります。これは弊社だけが特別ということではなくて、東京の好立地の物件をお持ちの方の平均は、大体98〜99%ほどで稼働しているということです。非常にニーズの高い東京都心部の立地条件のいいマンションというのは、そのほとんどがお家賃が取れているということになります。

例えば、この100万円のお家賃を10年間取り続けていくと、現金で購入しているわけですから、1,000万円徐々に徐々にたまっています。この間、不動産投資でよく起こること。設備の故障というのはほぼ間違いなく起こります。10年で1回ぐらいのペースで、給湯器やエアコンの交換というのが出てきます。そういった設備の交換が入ったとしても、1,000万円のお家賃が口座に残っているわけですから、それを差し引いても十分利益は手元に残るということになります。

ただ、これが本当に利益なのかどうか、そこを分けてくるのが、この物件の価格の下がり方、値下がり率です。

例えば2,500万円で購入したものが、10年後、1,500万円まで価格が下がっているのであれば、設備の交換費用も含めると、30万円のマイナスが出ている計算になります。こちらの物件が、価格が500万円しか下がらなかったのであれば、設備の交換コストも含めて470万円の利益が手元に残った計算になります。

要は、売却のときに、どれぐらい価格が下がったかによって、最終的にお家賃も含めて、いくら手元に利益が残るのかという結果が大きく分かれてきます。

この資産価値が一定なのであれば、5%の利回りであれば、5%の利益が残ります。資産価値がきちんと一定のものを買われているのであれば当然ですが、利回りは高ければ高いほどいいという考え方になります。

プラス傾向の都心一等地

この資産価値をどのように見ていったらいいのかというと、資産価値の騰落率です。要は、リセールをかけたときにどれぐらいの価格で再度売ることができているのか。

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都心の3区、千代田区だとか、中央区、港区に関しては、購入された年度にかかわらず、ほとんどプラスの結果を出して売れているということになります。さらに、都心5区、6区、渋谷区も入れてご覧いただくと、年度によっては高い時期に買っていると、マイナスの結果を生んでいる年度もあるということがお分かりいただけると思います。

ただ、ほとんど赤い数字で表示されていて、赤い数字は上昇して売れているということです。青い数字はマイナスで売れているということになります。その年度によって、不動産の高い時期、安い時期と相場が動いています。比較的高い水準で買われた年度に相当するところは、比較的青い数字が多いということがお分かりいただけると思います。

都心の23区内でも、比較的、不動産相場が強いエリア、こういったところで購入していただくと、大半の年度でプラスの結果を生みながらリセールがかけられるということがお分かりいただけるんじゃないかなと思います。