ゆとりある老後を送るために大切なことは?

老後については、退職金や確定拠出年金の具体的な金額がわからないのでなんとも言えません。ただ、5月末に年金の制度改定の法案が可決され、2022年から変更になってきます。大きなポイントとしては、年金を75歳まで後ろ倒しでもらうことが可能になったことで、75歳まで繰り下げ支給を頑張った場合、65歳の支給開始に比べて最大で84%も支給額が増える計算になります。

この制度改定により繰り下げ受給できる期間が伸びたことで、「ではいったい、いつもらったら有利なのか?」ということが疑問になると思います。

ざっくりした計算によると、65歳受給開始にくらべて、70歳受給開始は年金額が42%多くなります。となると、累計の年金受給額が並ぶのが81歳で、82歳になると70歳受給開始のほうが有利ということになります。また、65歳受給開始に比べて、75歳受給開始は、年金額が最大84%多くなり、累計の年金受給額が並ぶのは86歳で、87歳からは有利になります。ということで、長生きすればするほど、繰り下げていたほうが「お得」ということになります。

年金制度の変更からも読み取れるように、今まで60歳で定年だったことが、65歳定年は当たり前、さらに70歳、75歳まで働くというのがスタンダードな世の中になっていくことが予測されますし、できる限り繰り下げしていくことで、働けなくなってからの年金が多くなっていくことを考えると、自分の老後を支えてくれる一番の要因は健康ということになります。

また、年金受給開始を遅らせるために、退職後もすぐに年金をもらわず、退職金や確定拠出年金を取り崩して生活することも戦略的に必要になってくると思います。現役と老後の年金ぐらしをつなぐ、中継ぎのような考え方です。

現在の家計と資産を拝見するに、十分に資産運用にまわしていらっしゃるので、これ以上の投資の必要はないかとも思います。それでも老後のことを心配するようであれば、健康への投資や、高い年収をキープできるよう常に新鮮な自分でいられるよう自己投資をなされると良いと思います。

以上、ご参考になれば幸いです。

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