はじめに

「先取り」「強制」「自動」を実行するには

「先取り」「強制」「自動」の3つのキーワードを実行するならば、具体的には、次のような制度・商品を活用するといいでしょう。

(1) 「財形貯蓄」または「社内預金」
勤務先が毎月の給料から天引きしてお金を貯める制度です。財形貯蓄のうち「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」には利子が非課税となる恩恵があります。また社内預金は、金利が一般の銀行より高メリットもあります。

(2) 「定期預金自動積立」
給与が振り込まれる銀行口座で、定期預金に自動で積み立てする日を給与振込日の翌日に設定すれば、ほぼ給与天引きの状態となり確実にお金を貯めることができます。少しでも利率が高いネット銀行がオススメです。

(3) 「投資信託自動積立」
投資信託は金融機関のプロが投資家から集めたお金をまとめて運用する金融商品。自分で株式や債券の分散を行わなくて良いので、便利な商品といえます。

(4) 「つみたてNISA(積立NISA)」
NISAは投資で得られた利益に対する税金を非課税にできる制度です。つみたてNISAを利用すると、毎年40万円までの投資でから得られる利益を最大20年にわたって非課税にすることができます。
つみたてNISAで買える商品は、金融庁が厳選した投資信託から選びます。いずれも手数料が安く、中長期でお金を増やすことが見込める商品ですので、初心者でも選びやすく、投資をスタートしやすいでしょう。

(5) 「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)」
iDeCoは、老後資産をつくるための制度です。現役時代に一定金額を毎月積み立て運用し、その運用結果を老後に受けとります。
運用成果により将来の年金額は決まります。毎月の掛け金が全額所得控除になることで所得税・住民税の負担が減る、運用中の利益に税金がかからないなど、節税効果が大きく得られる制度です。運用商品は、定期預金、保険、投資信託の中から選ぶことになります。

今まったく貯蓄がないのであれば、財形貯蓄や定期預金自動積立を利用して少しずつ貯めましょう。目安は生活費の6か月分、できれば1年分です。これが貯まったら、投資信託自動積立やつみたてNISA・iDeCoなどの制度を活用してお金を増やすことを考えていきます。

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